貝が喋る

あぶくのような言葉たち

抒情の小箱

比喩のフリー素材を、作りました。

 

一見して趣の深いものから、使いどころの分からないものまで。

 

日常の些細な景色の、添え物としてお使いください。

 

参考までに、ささやかな使用例も載せておきます。

 

ーーー

 

・明け方の消えかけた月のように

例)明け方の消えかけた月のように、彼女は笑って「さよなら」と言った。

 

・昔好きだったアーティストのように

例)つまるところ、「同窓会」っていうのは

昔好きだったアーティストの曲を、もう一度聞くようなものだと思う。

 

・鞄の底のレシートのように

例)鞄の底のレシートのようにじっと、

部長の嫌味が終わるのを待った。

 

・顔を出さない女神のように

例)その小ぶりでつつましい宝石は

顔を出さない女神のような輝きをまとっていた。

 

兵庫県で言うところの、淡路島のような

例)彼女の体、左胸の下あたりには

兵庫県で言うところの、淡路島のような痣がある。

 

・屋台で獲った金魚のような

例)屋台で獲った金魚のようなテンションで

交際を始めたのがいけなかった。

 

・底に残ったナタデココのような

例)缶の底に残ったナタデココのような気持ちにさせられる映画だった。

 

・好奇心の対義語みたいな

例)うちで飼っていた太ったマオは

好奇心の対義語みたいなねこだった。

 

・自殺をしない太宰のような

例)「自殺をしない太宰のようなものね」

酢豚(パイナップルの入ってないやつだ)の大半を残したまま、彼女はそういって席を立った。

 

・結末のない小説のような

例)「結末のない小説のようなものさ。

待ち続けるしかないんだ」

 

fin.

いんとろでゅーす

えー、本日はですね。

 

ゲームの紹介をしていきたいと思います。

 

僕がやったことのある、面白いゲームを、いくつか。

たまにはやっぱり、こういった有益な記事も書いていきたいですね。

 

では、早速。

 

ーーー

 

ポケットモンスター ソードシールド

 

言わずと知れた、ポケットモンスター

この超有名なゲームに関して、今更僕が紹介することもないかと思いますが、ゲームの話となるとやはりポケモンは欠かせません。

 

そう。

カレーに目覚めた主人公が、一流の『カレーマスター』を目指して、旅をしていくゲームです。

 

最初に博士から与えられる、三種類のスパイス

その中から一つを選び、カレーマスターを目指す旅は始まります。

 

道中主人公は、様々な木の実、食材と出会い、多くのカレーと触れ合います。

同じカレーマスターを目指すライバルの存在。カレーを根絶やしにしようとたくらむ悪の組織との、熱い戦い。

 

これらを通じて主人公は、ソムリエとして、また一人の人間として、少しずつ深みを増していきます。

まるで、二日目のカレーのように…

 

物語の舞台は『ガラム地方』

果たして、主人公はカレーマスターになれるのか?また、ライバルとの勝負の行方は?

 

手に汗握る、よだれ滴る、名作ゲームです。

 

 

ぷよぷよ

 

…正直、僕はこのゲーム、広くお勧めすることはできません。

もちろん、僕は好きなんですけど、万人受けするかどうかは…

このゲームは、なんというか

 

とても残酷なゲームなんです。

 

舞台は、とってもファンシーな妖精の世界。

そこには、『ぷよ』というかわいい顔の不思議な生き物が住んでいます。

 

彼らはカラフルで、表情豊か。

ぷよ達は毎日、のんびりほんわり暮らしていました。

 

そんな彼らの生活を

ぶち壊すのが、僕達の仕事。

 

ぷよ達は、同じ色のぷよが四匹揃うと消えてしまう、という

不思議な性質を持っています。

 

この性質につけ込み、同じ色のぷよを集め、片っ端から消していき

その『kill数を競うのが、『ぷよぷよ』というゲームです。

 

その残虐性から、R15指定となっているこのゲーム。

ゲーム性としてはとても楽しいので、バイオレンス系が苦手でない人には、おススメです。

 

 

とびだせ どうぶつの森

 

こちらはぷよぷよと違って、老若男女幅広く愛されている、鉄板ゲーム。

しかしその柔和な見た目とは裏腹に、中で行われているのは血も涙もないマネーゲームです。

 

金がすべての世界。

持つものはより肥え太り、持たざる者は搾取される、そこはまさに『資本主義の縮図』

 

最初僕たちは、この村(最新作は『島』ですね)を牛耳るとあるたぬき

法外な額の借金を背負わされたところからスタートします。

 

金を返すため、働く日々…

本来村の共有財産で有るはずの『』や『』にも、容赦なく手を出して金を稼ぎます。

 

一歩間違えれば手に縄がかかる、ぎりぎりの生活。

 

あの憎きたぬきの、鼻を明かせる日は来るのでしょうか。

最後に笑うのは、一体―

 

 

ーーー

こんなところですかね。

 

みなさん、気になったゲームなどあったでしょうか。

ちなみに僕は、全部気になります。

 

知らない世界線のお話でしたね。

 

ではまた次回!

キャッチコピー

・合わせてみる

 

赤いきつね + 緑のたぬき

黄色の狐狸

 

白い恋人 + 黒い稲妻

灰色の恋妻

 

レッド ブル

 

 

・世渡り

 

こんなに美しい写真が撮れる。

そう、iPhoneならね。

 

飲み会のお会計もスムーズ。

そう、iPhoneならね。

 

予約とかも率先してする。

そう、iPhoneならね。

 

みんなの行きたいとこでいいよ。

そう、iPhoneならね。

 

androidiPhoneっていいやつだけど、なんか、損してるよな」

 

Xperia「だから私は、Xperia

 

 

・無理しなくていい

 

「セブン♪and i holdings♪」

 

「ローソンに寄ろーそん♪」

 

「あなたとコンビに

ファミリーマート♪」

 

「安い!うまい!八百屋‼」

暇だな~

Chapter1. 『時桜』

 

「暇だな~」

 

窓開ける

 

「桜も散ったな、もう」

 

「よし」

 

「葉っぱの枚数でも数えるか」

 

桜(…)

 

「一枚、二枚、三枚…」

 

「…十枚、十一枚、十二枚…」

 

桜「今何時?」

 

「13時だね」

 

「十四枚、十五枚、十六枚…」

 

桜(クスクス)

 

 

Chapter2. 吾輩は猫である

 

「暇だな~」

 

「よし」

 

「本でも読むか」

 

吾輩は猫である

名前はまだない。

 

「あ

有名な書き出し」

 

ーどこで生まれたのか

’%&’’$?*>%’’7+‘{*‘

 

「文字化けしてる」

 

ーなんでもぉ、なんかテンさげー、って感じのトコでぇ

にゃーにゃ―ぴえんだったのはぁ、おぼえてっけどぉ

 

「ギャルになった」

 

ーペラ

 

「…あれ?」

 

ーペラペラ

 

「…白紙だ

おかしいな」

 

「印刷ミスかな」

 

「あ

最後になんか書いてある」

 

ー続きはまだない。

 

「うるせぇよ」

 

 

Chapter3. 鼻歌

 

「暇だな~」

 

「よし」

 

「音楽でも聞こう」

 

~♬♬

 

「~♪」(鼻歌)

 

~後日~

 

「あれ

ポストに手紙が入ってる」

 

ーこんにちは、隣の部屋のものです。

先日隣から、あなたの歌声が聞こえてきました。

 

「あ、やばいな。

怒られちゃうな」

 

ー83.779点

 

「なんか細かく採点された」

 

ーうろ覚えの個所があるようです。

原曲をよく聞いて、細かい部分を練習しましょう。

 

DAMかな?

隣の人」

 

~~~

 

結論:

暇だな~

外出禁止おじさん

最近、気が向いたらふらっと散歩することにしてるんですよ。

 

ずっと家にいると、やっぱり多少息が詰まったりもしますし、気分転換にもなるので。

近頃少しずつ、あったかくなってきましたしね。

 

今日も僕は、近所をふらふらと当てもなく歩いていました。

通りは閑散としてるかと思いきや、意外と往来があるんですね。

 

犬の散歩をしている奥さん、はしゃぐ子供たち、のんびりとベンチに座っているおじいさん、などなど。

 

心休まる、穏やかな午後です。

軽く鼻歌など口ずさみながら、そんな景色を眺めていました。

 

と。

気づくと、足元に一匹の可愛いわんちゃんが。

 

おそらく、犬種はパピヨンですね。

真っ白な毛並みに、つぶらな瞳。

尻尾を盛んに振りながら、僕のことを見上げています。

 

かわいい。

 

しゃがんでそっと手を出すと

ちょん、ちょんと、鼻先で軽く挨拶してくれました。

 

これはもう、お友達ですよ。

人懐こいのか、全然警戒されてません。あごの下をなでると、嬉しそうに喉をならします。

 

と、そこで、異変に気付きます。

 

わんちゃん、首輪はついてるんですよ。

可愛らしい、花柄の首輪。よく似合ってるんですが。

 

リードがついていないんです。

 

まれに、リードをつけずに散歩される方もいるので、じゃれあってるうちに飼い主さんが来るかなと思ったのですが…

そんな気配はありません。あたりを見回しても、この子を追いかけてる風の方はみあたらないし…

 

もしかして、君、迷い犬?

 

抱き上げて、迷子か?と尋ねてみましたが、返事が来るわけもありません。

つぶらな瞳で、じっとこっちを見つめてきます。

 

…どうしよう、このこ。

車にひかれたら、危ないしなぁ…

 

幸い、時間は腐るほどある僕。

せっかくお友達になったことだし、飼い主さんを探してみることにしました。

 

そう。

これは僕と、豆ポチちゃん(暫定)が飼い主さんと再会するまでの、ワクワクドキドキの物語です。

 

ーーー

 

さて。

探すと決めたはいいけれど、いったいどうやって探しましょう。

 

近くに交番でもあればいいんですが、家から最寄りの交番って、結構歩かなきゃいけないんですよ。

豆ポチちゃん、足もそんなに汚れてなかったし、多分おうちはすぐ近く

 

おそらく飼い主さんも、近くを探していることでしょうし…

とりあえずまずは、この周辺を当たってみよう。

 

というわけで、手あたり次第、聞き込みをしてみることにしました。

 

最初のターゲットは、たまたまそばにいたおじさん。

早速、聞き込み開始です。

 

「あの、すみません…」

 

「我ゴリャアァ‼」

 

うわ!びっくりした。

僕の手の中で、豆ポチちゃんがビクッと体を震わせました。

 

「外出禁止言われとるじゃろうがぼけぇ!

何をほっつきあるっとんねんワレァ!!」

 

いや。

お前が帰れよ。

 

「あの、このワンちゃん…」

 

「聞こえんかったんかコルァ‼

はよ家に帰らんかいタコ介!」

 

タコに失礼でしょ、その言い方は!

 

もう、話になんないですね。

できるだけしおらしく、心の中で舌を出しながら、そそくさとその場を後にしました。

 

…全く、一発目からどえらいの引いたな。

こっちの話なんてちっとも聞きやしない。

あの、外出禁止おじさんめ…

 

気を取り直して。

周りを見てみると、ちらほらと犬の散歩をしてる人たちが見受けられます。

 

犬を飼っていると、犬を飼っている家同士で

「ワンコミュニティ」とでもいうべき広がりが自然と生まれるもの。

 

ここはひとつ、ターゲットを散歩ぴーぽーに絞っていくことにしましょう。

 

~~~

 

「知らないねぇ」

 

見たことある気がするけど、ちょっと…」

 

「ごめんなさいね、力になれなくて」

 

~~~

 

…ふぅ。

思いのほか、難航です。

 

僕の腕に抱かれた豆ポチちゃんも、心なしか疲れてる様子。

自販機で水を買って、キャップに次いで口元に近づけると、嬉しそうにぴちゃぴちゃと飲み干しました。

 

と、前から男の子と、お父さんと思しき男性が歩いてきました。

連れているのは、茶色の柴犬。楽しそうに男の子とじゃれあっています。

 

「あの、すみません」

 

「はい」

 

男性から、朗らかな返事が返ってきました。

よかった、いい人そうだ。

 

「このワンちゃん、見かけたこととかありません?」

 

「この子ですか」

 

「はい、迷い犬みたいなんですけど…」

 

「…すみません、ちょっとわかんないです」

 

男性は、本当に申し訳なさそうに、頭を下げてくれました。

 

「家内ならもしかすると、何か知っているかもしれませんが…」

 

「あ、ちゃぴ!」

 

突然、男の子が豆ポチちゃんを指さして叫びました。

 

タツキ、この子見たことあるのか?」

 

「うん、ちゃぴだよ!

おばちゃんとこのちゃぴ!」

 

君、天才か?

 

「偉いぞタツキ!

おばちゃんの名前、わかるか?」

 

「わかんない‼」

 

ぉおい。

 

ずっこけるお父さん。

少年はちゃぴとは仲良しらしく、しきりに頭をなでています。

 

「…すみません、お力になれなくて…」

 

全然そんなことない。

今日、初めて得られた進展です。

 

「そんなそんな!

ありがとうございます‼」

 

改めて、少年にもお礼を。

 

タツキ君、ありがとね」

 

「うん!

ばいばいちゃぴ!」

 

僕はもう一度お礼を言って、『おばちゃん』を探しに向かいました。

 

~~~

 

『おばちゃん』というヒントを得たおかげで、聞き込みの精度を上げることができます。

ちゃぴだけではわからなかった人も、飼い主さんの特徴を聞けば何かわかるかも…

 

と、その時。

 

「お前、まだいたんかコルぁ‼」

 

突然、覚えのある怒鳴り声。

振り返ると、あぁ、なんということでしょう。

 

外出禁止おじさんです。

 

「さっさと帰らんかタコ三郎‼

何出歩っとんじゃいなアホがぁ‼」

 

あぁ、ハズレモンスターにエンカウントした…

てか本当、マジで、お前が帰れよ。

 

「すみません、すぐ帰ります」

 

「何回言っても出歩きおって

全く、何なんじゃお前らは‼」

 

…ん?

 

「あの、すみません」

 

「何じゃ」

 

「今

『おまえら』って言いました」

 

「おう、言ったわ。

それがなんや」

 

「僕以外にも、

何回も注意された方が?」

 

「おぉ、ちょうどさっきそこで、松本のばぁさんに会ったんや。

年寄りはあぶないけぇ、はよ帰れ言うとんのに」

 

「!!

あの、松本さんって、犬飼ってたりしません⁈」

 

「おー、どうやったかの。

確かかっとった気がするが…」

 

「本当ですか!!

さっきって言いましたよね?さっき、どこで会いました⁈」

 

「丁度すぐそこや。

あの、たばこやの自販機の…」

 

「ありがとうございますっ‼‼」

 

外出禁止おじさん、ナイス!!

 

ちゃぴを抱えて、夢中でタバコ屋のほうへと駆け出しました。

 

~~~

 

「すみません‼」

 

「まぁ、ちゃぴ‼」

 

ビンゴ!!

 

「やっぱり、奥さんのわんちゃんですか⁈」

 

「そうそう、いなくなって心配してたの!

あぁ、ちゃぴ、よかったぁ!」

 

松本さんに抱かれると、ちゃぴはすっかり落ち着きました。

やっぱり、彼女の腕の中が一番みたい。

 

「あなたが見つけてくれたの?

ありがとうねぇ」

 

「いえいえ、そんな。

色々あって、楽しかったです」

 

こうして、僕とちゃぴとのちょっとした冒険は、幕を閉じました。

 

 

一時はどうなることかと思いましたが、無事飼い主さんが見つかってよかったですね。

『外出禁止おじさん』、めちゃくちゃいい仕事してくれたし。

好感度で言ったら、もう若干+ですよ。

 

近所だし、またふとした機会に会えるといいな。

あ、ちゃぴにですよ、ちゃぴ。

 

ではまた次回!

 

 

※この物語はフィクションです

運命の出会い

今週のお題「激レア体験」

 

突然ですが

運命の出会い』ってあるじゃないですか。

 

「朝学校へ向かっていたら、食パンをくわえた女の子と出会い頭でぶつかった」

 

レンタルショップで、借りようと思ったビデオに手を伸ばすと、隣のイケメンと手が触れた」

 

などなど。

 

人間だれしも、一生に一、二度はこのような『運命の出会い』を経験することになっていると思うのですが

その後多分に漏れず、僕も実は人生で二度ほど、「運命の出会い」イベントってのがありまして。

 

今日はそのうちの一つを、簡単に書いていきたいと思います。

 

ーーー

 

このお話をするにあたって、まずは僕が高校一年生だったころ。

およそ6年前に遡らなければなりません。

 

当時、ちょっとした数学のセミナー的なイベントがありまして

運よく参加権を得られた僕は、三泊四日の合宿のため、福岡県は大川市へと向かいました。

 

そこでの活動は、それはそれでブログ三つ分くらいの密度があったのですが

本題ではないので、割愛しますね。

 

とにかくそこで僕は、ある一人の女の子(仮にクマノミちゃんとします)と仲良くなりました。

 

クマノミちゃんとは、セミナーが終わった後もちょくちょくラインなどしてたんですが

その後、ふとした機会に一回だけ会って、それきり疎遠になってしまっていました。

 

元々僕の実家が茨城県で、彼女は神奈川県在住。

会えないほど遠くもないけど、気軽に会えるほど近くもない。そんな距離感だったのです。

 

そんなこんなで、月日は流れ。

 

時は2年前。

僕が大学二回生の、夏休みです。

 

以前『姉と僕と英語と』『異世界転生夢想』等のブログにも登場しましたが、わが姉上(くらげです)は、カナダへ留学しているんですね。

 

で、二年前の夏休み、僕はくらげ氏を頼りに、カナダへ遊びに行ったんです。

一週間くらいの、滞在だったかな。

 

で、二日目くらいですかね、ふと何の気なしにインスタを開いてみたんですよ。

 

当時僕は、クマノミちゃんのインスタアカウントをフォローしていて

その時タイムラインに、彼女の投稿もあったんですが

 

バンクーバーって、書いてあるぞ⁇

 

いやいや、見間違いかもしれない。いったん落ち着いて確認しよう。

しかし、そこにあがっている写真は、どう見ても昨日僕も行ったところです。

(確か有名な、『蒸気で動く時計』でした)

 

もしかしたら、過去の写真を上げてるのかも…

と思いましたが、彼女ちゃんとストーリーも投稿してて。

間違いなく、リアルタイムの出来事ですね。

 

え、そんなことある⁇

 

慌ててラインを開きます。

 

クマノミちゃんクマノミちゃん‼」

「今バンクーバーいる?」

 

「うん!

いるよー」

 

「僕もいる」

 

「⁈」

 

お互い、びっくりしちゃいましたね。

もう完全に『運命の出会い』じゃないですか。

 

で、そこから2人で予定を合わせて

後日、一緒にバンクーバーを歩いたんですよ。

 

二人でドーナツ食べたり、英語のゲームを頑張って解読しながら遊んだり。

会ったのは久しぶりだったんですが、楽しく時間は過ぎていきました。

 

そんなこんなで、夕食時。

 

当時僕らは19歳だったのですが、カナダの法律では、19歳は立派にお酒が飲める年齢です。

郷に入っては、郷に従え。

 

ちょうど彼女が、前日においしいオイスターbarを教えてもらった、といっていたので

二人でそこに向かいました。

 

席に案内され、慣れない英語のメニューと格闘しながら、なんとか注文を決定します。

 

ちょっと大人びた気分でウエイターを呼び、二人でお酒を注文。

 

その時、思いがけない展開になったのです。

 

「Passport please.」

 

…ん?

今、もしかして

 

パスポートって言った⁇

 

この時、僕は実質初めての海外旅行。

パスポートは肌身離さず持ち歩くべき、という常識も知らず、自分のポンコツさに自信を持っていた僕は

 

「なくすと怖いから」

 

というなんともあほな理由で、パスポートを家に置いてきていたのです。

 

これが真のポンコツ

 

もちろん、しっかり者の彼女は、きちんとパスポートを提示していましたが、僕はひたすらあたふたするだけ。

 

困る彼女。

焦る僕。

突き返される学生証。

 

結局、その日は違うお店にいって、普通にごはんを食べたんですけど

 

いやぁ、やっちまいましたね。

 

手に入らなかった牡蠣と、借りられなかったお酒の力は、あまりにも大きなものでした。

 

まごうことなき、『運命の出会い』だったのに…

 

その後クマノミちゃんとは、それ以上人生が交差することもなく

再び疎遠になっちゃいました。

 

「海外旅行では、パスポートは持ち歩く」

 

もう絶対に忘れない自信がありますけど、授業料がちょっと高かった…

 

 

と、こんなお話です。

 

…ん?

「二個目は何だ」って?

 

あ、そういえばそうですね。

確かに冒頭で、「二度ほど」運命の出会いを経験した、って書きました。

 

ですが、今日はもう日もくれましたし。

 

そのお話は、また今度ということで。

 

ではまた次回!