貝が喋る

あぶくのような言葉たち

七転び八起き

おはこんばんにちは、貝です。

 

この挨拶はたしか、かの伝説の”Dr.スランプ”の主人公

のりまきあられ氏によって考案されたものですね。

 

「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」をハイブリットすることによって、いつでもどこでも使える魔法のあいさつと相成っております。

 

さて。

今日は少しまじめな、学術的なお話をしていこうかなと思います。

 

こういう時は、身だしなみから入るのが大事ですからね。

髪をとかして、ネクタイを締めて…

 

パジャマに着替えて、こたつに入って、と。

 

完璧です。

 

というわけで、今日のテーマは「七転び八起き」。

 

あの有名な、頑張ってる感のひしひしと伝わってくることわざですね。

 

ですが僕はどうしても、この言葉を見るたびに、一つの疑問を禁じ得ないのです。

 

その疑問とは…、そう。

 

「なぜ、七回しか転んでいないのに、八回起きているのか?」

 

人は当然、転ばないと起き上がることはできません。

ですので通常、n回転んだ人間は、n回起きているはずなのです。

 

にもかかわらずこのことわざは、「七転び八起き」。

一般化するならn転びn+1起き、です。

 

今回は、この謎の『+1』がどこから来たのか。

それを考察してみたいと思います。

 

 

①人はみな、起き上がるところから始まる説

 

この論争に関して、一番有力なのはこの説ではないでしょうか。

 

人間みな、生まれ落ちた時には寝っ転がった状態です。

生まれた瞬間立っていたのは、釈迦とワンピースのカタクリくらい。

 

ですので人の一生は、まずは起き上がるところから始まる。

謎の『+1』は、この”始まりの起き”を指していると。

 

最もオーソドックスで、最も一般的な説といえるでしょう。

しかしここでとどまっていては、学問の進歩はありません。

 

続いて、僕の友人が考案した、第二の説を紹介したいと思います。

 

②ターン制説

 

彼曰く、ここに登場する「七」「八」等の数字は、「回数」を指しているのではありません。

 

これらの数字が示すもの。

それは「現在のターン」です。

 

何を言ってるんだ、と思ったそこのあなた。

一旦頭を、ゲーム脳にして考えてみてください。

 

この世界はターン制、しかも1ターンに1行動しか許されないゲームの世界です。

ポケットモンスターシリーズ」や「ポケモン不思議のダンジョン」などがわかりやすいですね。

 

その前提の上で、「七転び八起き」が意味するもの。

 

それは、「7ターン目に転んで、8ターン目に起きた」という現象に他なりません。

 

おそらくこのプレイヤー、1ターン目から転んでは起きて、を繰り返しているのでしょう。

 

ターン1 ターン2 ターン3 ターン4

転ぶ   起きる  転ぶ   起きる  …

 

ターン5 ターン6 ターン7 ターン8

転ぶ   起きる  転ぶ   起きる!

 

そう。

何の矛盾もなく、「七転び八起き」が説明できてしまうのです!

 

 

正直、この発想は目からウロコでしたね。

 

まさか回数ではなくターン数とは…

思わず、膝を打って納得してしまいかけます。

 

しかし僕だって、学者の端くれ(気持ち)。

 

ここで自らの説を曲げるようでは、この世界で生きてはいけません。

 

僕の立場は、①とも②とも違う、第三勢力、「数え間違い」派。

 

しかしこの説、正直弱い。学会で①や②を押し切って支持を得られるような、パワーや説得力はありません。

 

ですので今回、僕は自説を強化しました。

 

数え間違い説、改め…

 

③つい盛っちゃった説

 

御存じのとおり、日本人は何かにつけて、盛って話すのが得意な民族です。

 

最近のプリクラ、インスタグラムなどを見れば、それは一目瞭然でしょう。

 

何事も盛り得。

この精神はもちろん、言葉の世界でも随所に見られます。

 

わかりやすいのは、「千手観音」。

盛っちゃってますよね、完全に。小学生じゃないんだから。

 

「ハリセンボン」なんていうのもそうですよね。

あいつ実際には、数百本しかないそうですよ。

 

ここからわかるように、日本人には

「とりあえず盛れるもんは盛っとけ」精神が、深く浸透しているのです。

 

さらにそんな中、先輩ことわざには

「一石二鳥」や「二束三文」、さらに「三寒四温」といった

 

正当に「n〇〇n+1△△」を使いこなしているやつらがいる。

 

三泊四日」とかって言いますしね。

 

これはもういけるっしょ。「起き」ってなんとなく、縁起いいし。

 

盛っとこ盛っとこ。

 

そんなノリで生まれたのが、「七転び八起き」ということわざ。

 

これが第三勢力、「つい盛っちゃった」説です。

 

 

いかがでしたか?

今のところ、七転び八起き論争はこの三派の戦いですが

 

このブログを読んでくださった皆さんの中で

「新しい説を思いついたよ!」

だったり

「こんな説見つけたよ!」

といった方がいれば、是非気軽にコメントなどで教えてください。

 

あなたの何気ない一言が、学問を究める大きな一歩につながり

作物を実らせ、流れる川をきれいに浄化し、戦争をなくし、世界を平和にするのです。

 

…すみません、盛りました。

 

ではまた次回!